心理療法は,臨床心理学的な方法によってこころの問題や危機に介入する技法の1つです。人それぞれに問題は異なるにしても,それに対応する方法はある程度絞り込めます。私たちは臨床心理学的な立場から,最も適切と思われる方法をご提案します。医療機関をはじめ、当方以外の機関への適性が認められる場合にはご紹介にも応じます。
ユング心理学には「個性化」という言葉があります。今の苦しみは将来自分になるための入り口なのかもしれません。「本当の自分」と感じられる自分となるプロセスのお手伝いをいたします。 お話しになりたいことを,安全な空間でお話し下さい。匿名性は完全に守られます。ユング派指向的な心理療法では,夢を用いることが多いですが,他にもあなたにとってよりより入り口があるかもしれません。今の困難がその入り口であることもあるでしょう。希望されるなら箱庭療法や絵画、様々な表現療法や心理査定,あるいは役に立ちそうな技法は積極的に取り入れます。当方からもご提案致しますが,方法についての思いをおもちならご遠慮なくお申し出ください。話し合いましょう。
夢を心理療法で用いる場合,それにまつわる情動体験を中心に連想を経巡りながら,体験し直したりとらえ直したりというワークをしていきます。夢辞典の意味をあてはめてみるという作業とは全く異なり,セラピーの中での対話を通して自分なりの意味をとらえようという試みです。自分では意識的に十分気づいていなかった感情や経験可能性に注意を向ける作業とも言えます。全ての人に向く作業とは言えません。セラピストの方からも提案をさせていただきます。
夢について,詳しく知りたい方には以下の2冊をお勧めします。
1)Rock A (2004) : The Mind At Night: The New Science Of How And Why We Dream.
伊藤和子訳 (2006) : 脳は眠らない 夢を生みだす脳のしくみ ランダムハウス 講談社
2)Whitmont E C (1991). Dreams, A Portal to the Source. Routledge.
高尾浩幸訳 (2007). 夢分析実践テキストブック. 創元社.
心理療法では主観的な心の側面に注目しますが,こと精神疾患への取り組みとしては,生理・心理・精神・社会の4領域に注意を払いながらセラピーを進めます。必要な睡眠や栄養を取ることは何にもまして重要です。場合によっては,薬物療法もまた考えに入れるべきでしょう。心理療法よりも,まずは必要量の薬物療法を第一選択とすべき例も多くあると考えています。また,経済的な側面も考慮すべきであり,もしあなたが現在経済的な問題を抱えておられるなら,北大阪こころのスペースのような有料の私設心理療法機関はすぐれた選択肢ではないかもしれません。
頻度
心理療法(ユング派指向的アプローチ,その他認知行動療法等を取り入れたアプローチ):原則週1回 (場合によって 隔週1回 )
コンサルテーション(具体的な問題についての傾聴・助言を中心としたアプローチ):頻度については相談の上
ユング派分析(夢を素材の中心とした分析心理学的アプローチ):週1回 または 週2回 (ユング派訓練コースで必要とされる「ユング派教育分析」は,広瀬隆のみ担当可)
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